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手ぬぐいとは

「遊体法」の中心をなすのが「テラノ式手ぬぐい体操」です。

体操については、おいおい、いろいろと説明していきますが、
まずは”手ぬぐい”ってどんなものかを改めて知っておきましょうか。


”手ぬぐい(手拭)”

手拭(てぬぐい)は、汗や顔や手を洗った後の水を拭ったり、
入浴時に体を洗ったりするための木綿の平織りの布である。
本来は寒暑除けや塵除けなどの目的や、祭礼においての
装身具として頭にかぶるものである。

3尺から9尺であったが、江戸時代には一幅(曲尺の1尺1寸5分、
約34.8cm・反物の並幅、約36から38cm)で、
長さは鯨尺2.5尺(約94.6cm)になり、
ほぼ現在の約90cm x 35cm程度の大きさになった。
詳細に寸法が違うのは一反(12m前後とまちまち)の布から
8から11本を裁断したために、大きさが規格として
曖昧になっていることや、着物を作成した時の
反物の端切れからも作られたことによる。
手拭の端が縫われていないのは、
清潔を保つ為水切れをよくし早く乾くようにと云う工夫である。

江戸時代には都市部近郊に大豆などと並んで
綿花の穀倉地帯が発展し、木綿の織物とともに普及。
都市近郊で銭湯が盛んになったことや、
奢侈禁止令により、絹織りの着物が禁止され、
木綿の着物がよく作られるようになると、
端切れなどからも作られ、生活用品として庶民に欠かせないものになった。
この頃から「手拭」と呼ばれるようになり、
入浴に使われたものは、「湯手(ゆて・ゆで)」とも呼ばれた。

また実用だけでなく、自身を着飾るおしゃれな小間物として、
己の気風や主義主張を絵文字の洒落で表し、
染めぬいたものを持ち歩いたり、
個人が個々の創作で絵柄を考え、発注した手拭を持ち寄り、
「手拭合わせ」という品評会を催されるまでになり、
折り紙のような趣きとして「折り手拭」という
技法もうまれ、庶民の文化として浸透していった。

以上、Wikipediaより抜粋。


時代劇や落語でも登場するように、日本の歴史には
古くから浸透していたアイテムだったようです。

薄手の綿なので、濡れてもすぐに乾くし、
抗菌作用も強いようなので、その用途は相当広いです。

体操については乾布摩擦ぐらいで、深く触れられていませんでしたが、
恐らく昔の人、特に農業に携わる人や職人さんといった、
仕事的にも手ぬぐいを持っていたであろう、
肉体労働系の人たちは、休憩のときなどに、
自然とやっていたという気がします。

別にタオル体操でもいいんじゃないの?
と、思われる人もいると思います。
確かにタオルでも別にいいんですが、
タオルでは幅が短いのと、生地が厚いので
手ぬぐいと比べるとやっぱり違うんですね。
また、ゴムチューブでトレーニングしている人も
いると思いますが、これはまったく異なります。

ゴムチューブは、ゴムですから適度に伸びます。
その伸びる抵抗を利用してトレーニングするんですが、
手ぬぐいは伸びません。伸びないからいいんです。

例えば両手を広げて、ピンと張った状態を
作り出したりしますが、この張った状態があることで、

「手ぬぐいにもたれられる」んです、あるいは
「手ぬぐいに引っ張られる」、もしくは、
「手ぬぐいにぶら下がる」という感覚を生み出せます。

こうして、体に新しい支点を生み出すことで、
普段は抜けない場所の力を抜くことができるんです。
お互いに引っ張り合っているというか、
力を抜いても骨の形状がその形を作り上げるというか。。

なかなか、言葉では伝えにくいのですが、
古武術の甲野善紀(こうのよしのり)さんや、
ロルフィングというボディワークでは、
度々、「テンセグリティ」という理論が登場します。

テンセグリティとは建築家であり、
数学者のバックミン スター・フラーと
彫刻家ケネス・スネルソンにより構築された概念で、
「張力のバランスによって、全体の構造の安定が保たれる」
という仕組みの構造です。
(※tension:聴力+integrity:まとまり⇒ tensegrity)


と、こんな感じなんですけども、すべてピンと張ってるんですが、
通常の建造物のようにどこにも支点がないんですね。

お互いの張力(引っ張る力)によって成り立っているということです。
ほかにもテントなんかいい例ですね。

ある一点(支点)のみに負担をかけずに、全体でその力を分散させる。
そうすることで、最小限の力で出力ができて、
さらに、全体が均等に脱力できるようになるというワケです。

ちょっと話がそれましたが、我々の肉体もそういう
「テンセグリティ構造」で成り立っているんですが、
手ぬぐいというサポートを使うとさらにそれが明確になり、
今までヨガやその他のエクササイズで抜けなかった
力が抜けるようになるのです。

ほかにも、様々な効果がありますが、それはまた追々。

とにかく、我々日本人の歴史に深く関わってきた、
手ぬぐいに、身体を読み解くヒントが詰まっていたというのが
非常に興味深いというか、感慨深いというか。

スゴい物を見つけた(発掘、再発見した?)と思っています!!

ちなみに、手ぬぐい、僕は毎日首に巻いていますが、
女性でもストールのように首に巻けるし、
ハンカチ代わりにポケットにしまっておいてもよし、
頭に巻いてもいいし、リストバンドのように手首に巻いてもよし。

使い勝手も抜群です。
体操もできるし、台拭きにもなるし、
僕は日中手ぬぐいで汗や手を拭いて、体操もして、
そして、風呂も手ぬぐい1本で入ります。

そうすれば、日中で汚れた手ぬぐいも洗えるので一石二鳥です。

ほかにも、風呂敷のようにいろんな物を包んだりできますし、
ケガしたときには包帯やテーピング代わりにもなります。

最終的に汚れたらぞうきんとして使って全うさせます。

あ、濡らせば軽い武器にもなりますw(人にやっちゃダメよ)

本当に使い勝手のいいアイテムだと思いますので、
ぜひ、生活の中に取り入れていただきたいと思います。

そして皆さんなりの使い方を見出していけたらいいですね。
ぜひ、新しい使い方を発見した方はお知らせください。

とまあ、こんな感じでてぬぐいひとつを見つめるだけで
日本の歴史というのはスゴいなと、改めて考えさせられます。

日本に生まれてよかったと再認識です。

歴史や文化を大切にしながら、前に進んでいきたいですね。

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