震災もありますが、諸事情もあり永らく更新がご無沙汰になってました。
まずは、震災で被害に見舞われた方々に、心からお悔やみ申し上げます。
幸いにも僕は東京で暮らしてますので、地震の被害は何もありませんでしたが、とはいえ、日々のニュースを見ていても気持ちは焦るばかりで、いろいろ気づきはあるものの、サイトの更新はじめ、何も手につかない状況でした。
そんな悶々とした気持ちばかり抱いていて何もせず日常を送るというのも、僕の中ではとてもできなかったので、少しでも何かのお役に立てないかと、仲間たちとともに、何度か宮城県の石巻市までお手伝いに行ってきました。
写真は2度目の訪問時、避難所となっている石巻市立万石浦中学校の体育館での一コマです。
左側手前が、僕の施術の師でありギャザリングバンド「和氣音」を率いる石田賢君、その奥が「和氣音」のギタリストで、セラピストの石田大介君、右手前が軽井沢を拠点にタイマッサージを行っているヨシ君、一番奥が僕という4人グループで、2日間にわたり石巻市内の避難所をいくつか回ってきました。
1度目に訪問したときも、整体とテラノ式手ぬぐい体操をお伝えしようと思っていたのですが、道路にうず高く積まれたゴミの山や、漂流物やヘドロのたまった家々を見ていたら、まずはゴミ掃除からだと思って、1度目はゴミの片付けやヘドロのかき出しを行いました。
写真は4月中旬のものなので、今は随分と様変わりしていると思いますし、これでも震災直後に比べれば随分マシになってきている状態だと思います。
写真や情報だけを耳にていて、実際に見て感じてらっしゃらない人は、不安も大きいことだろうと思います。実際に僕もそうでした。
もちろん、メチャクチャになっている所もあるし、本当に悲惨なところもありますが、実際に訪れて、少しでも汗を流して働くとこちらも救われるというか。
ボランティアという名義で行ってはいますが、実際のところ、働いている僕らの方が救われているという気すらします。
本当にいろんなことを感じ、そして考えさせられます。
ちなみに、今回僕が参加したのは、「On The Road」(http://www.ontheroad.me/)というNPO法人。
ほかにも、いくつかの団体が入っていますので、ボランティアに参加してみたいという人はぜひチェックしてみてください。
皆さん1度体験されることをオススメします。
誰かのためにとか、かわいそうな気持ちからとか、そんな大それたことじゃなく、不謹慎かもしれませんが、楽しいからです。楽しいというのも遊ぶとかそういうのではなく、学びに満ちているという意味というか。
リアルな光景、普段はできない仕事、現地の人との触れ合い、ボランティアスタッフとの交流。
すべてが日常であり、全く日常とは異なる時間と空間。そこでは自分にとって「何ができるのか」、「何が必要なのか」ということが明確に浮かび上がってきます。自分にできることは本当にわずかかもしれませんが、目の前にある事に汗を流しながら集中することで、わずかながらでも、何かが変わる。
大きな変化でも、一歩目がなければ始まりません。
そんな、ボランティアスタッフ全員の純粋で熱い想いが通じるのか、石巻滞在中(計5日)はほとんど毎日のように虹も見ました!!
世界中から祈りが届いているとしか思えないような、不思議な現象や出会い、つながりがいろんなところで起こっていました。
これも、地震や津波といった破壊的現象がもたらしたものなのかもしれません。
1度目はヘドロのかき出しをメインにやりましたが、2度目はボランティアスタッフも増えていた事もあり、整体&手ぬぐい体操をやってきました。
本当は、一度に大勢の方を見られるので手ぬぐいをメインにやりたかったのですが、やはり、認知度も低いし、いきなり男が現れて体操を教えるといっても参加する方も少なそうなので、まずは、疲れた身体を癒してから最後に希望者には体操を教えるというスタイルで行ってきました。
僕の整体のスタイルは、師である賢君直伝の気血循環を目的とした経絡マッサージ。
気の流れるルートである経絡を通すことで、不具合の原因となっている「つまり・滞り」を取り除き、本来の循環を取り戻すというようなものです。それに、僕オリジナルを少し加えたスタイルで今は行っています。とはいえ、まだまだ修行の身ですけども。
実際に何人もの身体を診せていただきましたが、やはりみなさん、震災の心労、避難所生活のストレスが相当たまっているなと感じるコリをお持ちでした。
そして、ストレスや睡眠不足に加えて、避難所生活での運動不足、それに、場所によっても違いますが物資が豊富なところもあって、それまで以上におやつや甘いものなどを食べ過ぎている傾向が見られる方も大勢いらっしゃいました。
その状況を見て賢君は、「意外にも東京でバリバリ働くビジネスマンがかかえるストレスや症状とよく似たものが身体に出ている」と話します。
状況はまるで違うのに、身体に表れる結果は同じ。
何か不思議なものを感じます。
これも身体の神秘のひとつなんでしょうか。
また、こうした経験を通してこういうところや状況での、健康管理の難しさやコツなども多少なりともわかったような気もします。
そして、整体後には「テラノ式手ぬぐい体操」も。
避難所には子供からお年寄りまで、幅広い層の方がいらっしゃいましたが、今回、やらせてもらってやはり、「どんな方でも “テラノ式手ぬぐい体操” は楽しめる」ということを確信することができました。
避難所生活をされている方の多くが運動不足です。
かといって、積極的にスポーツしたり動き回るほど身体や気持ちに余裕がありません。
そんな時に手ぬぐい体操は最高です。
場所もそれほど必要ありませんし、やりたいときにやりたいだけやればいいからです。
今回教えていて興味深かったのが最後の写真にあるように、体操を教えるといってもその輪に参加することに遠慮を覚える方もいます。
ですが、遠目に見ていて動きが真似できるので、輪に参加しなくても、体操には参加できる。この自由度の高さは我ながら素敵だと思ってしまいましたw
本当のことをいえば、このサイトでつらつらと語っているように、身体の感覚に気づき、気持ちよさにナビゲートされていくというのが本来伝えたいことではありますが、意識しようとせずとも、動けばそれなりに効果があって、気持ちもほぐれるというものです。
まずは、ストレスや運動不足解消の軽い気持ちでいいので、みなさんに楽しんでいただければと思います。
まだまだ、長い時間がかかると思います。
僕も6月以降も定期的に訪れて、少しでもふれあえる方には身体を動かす気持ちよさをお伝えして行ければと思っています。
ぜひ、自分も被災地に行って汗を流したいという方がいらっしゃればご連絡ください。
石巻には仲間が大勢行っていますので、一緒に行ったり、仲間を紹介したりしますので。
最後に賢君が今回の旅を動画でまとめてくたもののリンク貼付けておきます。
時間のある方はぜひご覧ください。
賢君、ありがとうございました!!
楽しんでどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=6fky-um-iG4
photo&movie by Ken Ishida