twitter Facebook mail

身体の動き02〜首・下顎


関節の動きが人の動きの質を決めているというお話はしました。

では、実際にどういった動きがあるのか見ていくことにしましょう。

すべてを1度で紹介するには長過ぎるので、部位別に見ていくことにします。

まずは、首と下顎(かがく)です。

photo by TEAM LAB BODY

具体的な動きにいく前にもう一つ基本的なことを。
少しマニアックですが、考え方を知っておくと、
今後の関節の動きを捉えるのに役立ちますのでお伝えします。

上の画像に赤い矢印でx軸、y軸、z軸と書き入れてあります。

xy軸の平面(ピンク色)を「横断面」、
xz軸の平面(黄色)を「前額面」、
yz軸の平面(青色)を「矢状面」、

という、言い方で分類します。

解剖学の用語なので、言い方は難しいですが、
要するにどの方向から身体を見るのかという見方です。

「横断面」は「上下」に関連(動きでは「挙上」や「回旋」など)し、
「前額面」は「前後」に関連(動きでは「内転」や「外転」など)し、
「矢状面」は「左右」に関連(動きでは「伸展」や「屈曲」など)しています。

言葉は特に覚える必要もありませんが、「動き」を捉えるときには
この3つの平面から捉えると、分析しやすいということだけ
覚えておくといいかと思います。

さあ、ようやく具体的に「動き」の種類を見ていくことにしましょう。

ちなみに、手ぬぐいを使えばほとんど全ての動きをカバーする事ができます。

つまり、手ぬぐいを使えば簡単に、しかも脱力しながら
全身をメンテナンスすることが可能なのです!!

まずは首・下顎(がかく)からです。

●首


【屈曲】

首を前に倒す動きです。

[関わる筋肉]胸鎖乳突筋(双方向)、前斜角筋(双方向)、頭長筋、頚長筋


【伸展】

上を見上げる動きです。

[関わる筋肉]僧帽筋(上部/両側性)、肩甲挙筋(両側性)、半棘筋、頭板状筋(両側性/同側)、頸板状筋(両側性/同側)、大後頭直筋、小後頭直筋、頭上斜筋


【回旋】

左右に振り向く動きです。

[関わる筋肉]僧帽筋(上部/一側性)、肩甲挙筋(一側性/同側)、頭板状筋(一側性/同側)、頸板状筋(一側性/同側)、大後頭直筋(同側)、頭下斜筋(同側)、胸鎖乳突筋(片方向、反対側)、前・中・後斜角筋(片方向/反対側)

【側屈】

横に倒す動きです。

[関わる筋肉]僧帽筋(上部/一側性)、肩甲挙筋(一側性)、胸鎖乳突筋(片方向/同側)、前・中・後斜角筋(片方向/同側/肋骨を安定させながら)頭板状筋、頸板状筋、頭長筋、頚長筋

首は以上の4種類の動きが組み合わさってできています。

●下顎


【下げ】

口を開く動きです。

[関わる筋肉]顎二腹筋(下骨が固定されている場合、緩める)、広頚筋(補助)、オトガイ舌骨筋、顎舌骨筋、茎突舌骨筋


【上げ】

口を閉じる動きです。

[関わる筋肉]咬筋、側頭筋、内側翼突筋


【前出】

アゴを突き出す動きです。

[関わる筋肉]外側翼突筋


【後退】

アゴをしまうというか、出っ歯にするような動きです。

[関わる筋肉]顎二腹筋、側頭筋


【外側偏位】

下アゴを左右にぎりぎり動かす動きです。

[関わる筋肉]内側翼突筋

下顎は以上5種類の動きで成り立っています。

上肢編へと続く〜〜。。

参考資料:『ボディ・ナビゲーション』(医道の日本社)ほか、解剖学の書籍やウェブサイト

photo by Daiki Yamashita (Wah Qi Neh)

Special thanks to TEAM LAB BODY

※[関わる筋肉]は資料を元に記載していますが、記載漏れなどもあるかもしれません。もし、間違いを見つけられた方はご一報ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です