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脱力すること02〜ゼロポイント

「脱力すること」。

以前もお話しましたが、「遊体法/テラノ式手ぬぐい体操」において最重要項目ともいえることです。

言葉で言うのは簡単ですけども、実際に体験してみると、意外と難しいことに気づきます。

なぜかというと、理由は簡単です。

習ったことがないからです。

これは「立つ」「座る」「歩く」など、基本的な動作においていえることですけども、
立ち方、座り方、歩き方をきちんと教わったことがあるという人は少ないと思います。

逆にに、力の入れ方や踏ん張り方みたいなのは、みなさん教わっていると思うんですが、
「力の抜き方」を教わっている人は少ないと思います。

これが難しいのは理由があると思います。

なぜなら、慣れないうちは、力が抜けているかどうか
自分で判断できないからです。


力を込めるのは自分でも解りやすいですよね。

でも、力が抜けているかどうかってなかなか判断しづらいから、
できてるのかわからない。

人間って「わからないこと」に対して、怒りや恐怖を覚えますから、
なかなか取り組もうとしないというか。

わかりやすく筋肉を育てて、力を込める方向へと向きがちです。

しかし、力の抜き方を覚えれば、今以上に鍛える必要はほとんどありません
(もちろん、例外もありますが)。

むしろ、脱力できないのに、力を込めていく方向に向かっていくのは
効率を落とすことといっても過言ではありません。

ということで、どうしたら力が抜けるのか、
力が完全に抜けきるポイント「ゼロポイント」の見つけ方をご紹介します。

まずは、上の写真。
基本ムーブメント01の「バンザイ大回転」というムーブメントです。

これは、手ぬぐいの輪っかに親指を引っかけて肩を回しながら、
二の腕(上腕二頭筋)、肩(三角筋・僧帽筋)、胸(大胸筋)、
背中(広背筋)ほか、腕〜肩〜背中の筋肉の脱力に最適な動きです。

このムーブメントについては改めてご紹介しますが、
この写真のように、腕を広げるようにしながら上へと上げてから、
「腕の力を極力まで抜いてみます」。

力を抜けば、腕は重力によって矢印の方向、要するに下へと落ちるはずです。

でも、手ぬぐいに指が引っかかってるから落ちない。

この時に、「引っ張られる感覚」や「ぶらさがる感覚」、
「持たれる感覚」といった感覚を得られると、
じわーっと骨と骨の間が広がっていくという、
気持ちいい感覚が広がっていきます。

この時に、写真のようにひじが曲がってしまっていると、
完全に脱力はできません。

なぜなら、矢印のようにひじが曲がったままだと、
腕が下に落ちると同時に、
ひじが内側に折り畳まってしまうからです。

それはそれで、別の場所が伸ばされる効果もあるんですが、
まずは、ひじが完全に伸びきった状態で脱力する感覚を覚えることをオススメします。

なぜなら、ひじが伸びることで腕は一本の棒になり、
二の腕や胸の筋肉の力を使わなくて済むようになるからです。

ひじは皆さんがご存知のように一方向にしか曲がりません。

その、特性を生かして、腕や肩の力を抜いた時に、
ひじが曲がらない方に「ハマる」位置に持ってくるんです。

これってなかなか文字では表現しづらいですが。

ひざもそうですよね。ひざも手前側には曲がりません。

そうやって、骨がカチッとハマるというか止まる
「ロックポイント」が身体には多数存在しています。

その「ロックポイント」に身体をハメることで、重力やバランスで成り立ち、
必要ない筋肉が「フリー」になるんです。

「ロック」することで「フリー」になるんです!!

では、その見つけ方です。
簡単に見つけられる方法があります。

写真のように、床(もしくは壁)に手をついてみます。

この時に、写真のようにひじの内側が手前を向いている場合、
腕の力を抜いても、ひじが折り畳まることなく、
この体勢をキープできると思います。

続いて、写真のようにひじの内側が身体側を向いている時に、
腕の力を抜くと、ひじが内側に折り畳まってきてしまって、
身体が下に崩れていってしまいます。

そのため、腕をこの角度で固定すると、腕の力を抜くどころか、
腕に力を込めないとこの体勢がキープできないのです。

写真で見ると微妙な違いですが、やってみると全然違います。

ほんの微妙な角度の違いで、「ゼロポイント」になるかどうか
変わってきてしまいます。

この微妙な違いで、脱力できる感覚を身につけてみるといいと思います。

うまくひじがハマって「ロック」すると、
ひじが矢印の方側へと行こうとしますが、
身体の構造上、向こう側へは曲がりません。

そうなると、二の腕の裏側(上腕三頭筋)も緩んできます。


逆に、ひじの向きがずれて「ロック」できていないと、
腕の力を抜こうとすると腕が折れ曲がってきてしまい、
上腕三頭筋も固く緊張してきます。

これは「ゼロポイント」に到達していない証拠です。

この感覚は以前もお伝えてしているように、自転車に乗る「感覚」と同じです。

なれるまでに時間がかかるかもしれませんが、1度掴めれば、
いろんな部位にその「感覚」を応用することも可能です。

まず、脱力ができているかどうかよくわからないという方、

この「ゼロポイント」探しから初めてみてください。

楽しんでどうぞ〜

Thanks a lot !!
photo by Hachi@Hiroaki Yoda

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